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  • 2015/04/13

「努力できる才能」なんて存在しない!公認会計士が語る、才能の「正体」

才能の差はある!だが、ほとんどの事象で才能なんて関係ない!

『才能の差はあるのか、ないのか。』
こういう議論は本当に世の中で何百万回と繰り広げられていると思います。資格予備校で15年間教壇に立ち続け、今までに数千人の学生と接してきて感じるのは、

『確かに才能の差はある』
『でも、ほとんどの事象で才能は関係ない』 

というのが結論です。では、なぜそのように感じるのかを以下の3つの視点から説明していきたいと思います。

1.トップ数人しか活躍できない世界では才能の差はとてつもなく大きい

才能が必要という意見を発する人の多くは、スポーツ選手・お笑い芸人・芸術などの分野で一流までたどり着いた人が多いと思います。確かに、彼らが戦っていた世界で、勝ち抜くには才能が不可欠です。

どの分野でも、その分野で日本で10本の指に入る、世界で10本の指に入るためには、才能が必要だと思います。でも、我々が勝負している世界は、そんな世界ではないと思っています。一般に難関国家資格と言われる公認会計士試験でさえ、毎年1,000人以上合格します。CFO(最高財務責任者)として活躍したいと言っても、日本だけで上場企業が5,000社程度あることを考えれば、日本で1,000位以内のCFOになっていれば活躍できるはずです。

つまり、才能がないとたどり着けない領域と、才能なんて関係ない領域を区別して話さないと議論がかみ合いません。世の中の才能に関する議論は、ここが混同されていることが一番の問題だと感じています。

ある陸上の選手が、

100メートルを11秒フラットで走ることは、正しい練習方法と正しい練習量を行えば、誰でもできると。ただ、10秒台や9秒台を出すためには才能が必要である

と言っていました。これはかなり、本質をついている例えだと思います。我々が勝負している多くの世界は、上記例えで言えば、11秒フラットで走れるようになれれば十分に活躍できる分野ではないでしょうか。そうであるのであれば、才能なんてほとんど関係ない分野で勝負しているので、才能のせいにしてはいけないと感じています。

2.努力できる、頑張れるのも才能であるという誤解

次によくある誤解が、頑張れるのも才能、努力できるのも才能という意見です。確かに世の中には頑張れる人と頑張れない人がいます。でも、本当に才能の差なのでしょうか。
頑張れる人と頑張れない人の差は、明確な目標設定の有無と、その目標達成から得られるメリットを認識できているか否かの違いに起因していると感じています。

今から、全員で富士山に登ろうと言えば、多くの人が文句を言って登らない、または登ったとしてもだらだら登ると思います。でも、富士山に登ったら、一人1億円あげると言われれば全員喜んでのぼると思います。
今からグランドを100周走れと急に言われたら、上記富士山と同じ状況になるでしょう。でも、殺人犯に追われている状況で、途中で疲れたと不平を言う人はいないと思っています。

上記のような例は、目標が明確になり、そこから得られるメリットが明確に認識できた時に、人は自然に頑張れるし努力できる生き物だということを示していると思います。

公認会計士を目指している学生さんでも、今まで成績がパッとしなかった生徒、つまり努力する才能がないのかなと思いがちな生徒が、ひとつのきっかけで、合格へのモチベーションが大きく高まり、本当に勉強に真剣に取り組み、成績がぐんぐん上がるということを多々目撃しています。勉強でも、仕事でも、なかなか本気になれないという人の多くは、目標の設定がうまくできていないことと、目標を達成した時に得られるメリットを明確に認識できていないことが最も大きな要因だと思います。

その一つの例は、結果を点でしか捉えられないことがあります。

試験でも・仕事でも、成果を合格や昇進などの点でしか捉えられない人は、基本的に努力をしづらくなってしまいます。なぜなら目標が一つしかないからです。対して、何事も本気で取り組むからこそ、アンテナの貼り方が高くなり、様々な視点に気づいたり、様々な能力を養えることに気づいている人は、点の結果だけにモチベーションが左右されづらくなります。

そういう人は、モチベーションのスイッチである目標が常に複数設定されているので、やる気がどんどん湧いてくるという好循環に入っていると感じています。

3.才能ではなく、勉強開始時点での経験の差はある

最後に、才能の差と誤解されやすいものが、その時点までの経験の差です。
例えば、勉強ができないという人の特徴のひとつに、理解力がない、頭がとてつもなく固いという点があります。上記特徴で、「俺は理解力がないから」と、才能の差にすることは簡単なのですが、実はそれも才能の差ではなく、今までの人生での経験と訓練の差に起因している部分が大きいです。

今までの10年間で、様々な思考を訓練してきた人や、様々な学習を通じて物事の考え方の視点を多数持っている人と、まったく思考力を鍛えてこなかった人とでは、現時点だけで見れば大きな差が生じています。でも、上記の差が、才能に起因しているのではなく、今までの人生における経験と訓練の差に起因していると認識することが大切だと感じています。そう認識することで、自分がいままで鍛えてこなかった能力を鍛える絶好のチャンスととらえることもできれば、今後経験や訓練を重ねていけば、理解力も大幅に高まると感じ、モチベーションのUPにもつながると思っています。

この思考力も、トップ1%の思考力を養いたいのであれば、才能が必要かもしれません。でも、トップ10%の思考力を身に付けたいというのであれば、才能はほぼ関係ないと感じています。

 自らの機会を放棄し自分の可能性を下げないようにしよう

15年間様々な学生を見てきて感じている才能についての大きな誤解は上記のような内容になります。そして、その誤解の一番のリスクは、本当は才能の差ではない事象を才能の差のせいにすることで、改善する機会、向上する機会を自ら放棄することで、自分自身の可能性を下げてしまうことです。

そして、可能性を下げた本人は、可能性を下げずに行動した人と益々差がついてしまうので、才能の差は変えようがないという誤解に基づく考え方を強化してしまうことです。

自分は、多くの人が、その人が目標に設定するレベルのこと(オリンピックでメダルを取りたい、お笑い芸人として何万人以上いる芸人志望者のトップ10に入りたいなどの才能が必要な目標ではない)は才能なんて関係ないと強く主張したいなと思っています。

一人ひとりの可能性は無限大であり、その可能性を広げる一番大事なことは、自分はできると信じることだと思っています。才能なんて関係ない。達成してやるという想いがあれば、大抵のことは達成できる能力を人間という生命体は持っているのではないでしょうか!だからこそ、特に、学生のみなさんには、自分の人生の可能性を広げるためにも、目標を設定して、チャレンジしてほしいなと思っています。

前回の記事はこちらあなたはいくつ当てはまる!?難関資格試験で合格する人の10つの特徴

コラムニスト

国見 健介(KENSUKE, Kunimi) @cpakunimi

Blog 教育で社会を変える公認会計士国見健介のひとりごと

 

 

その他のt-newsに掲載している国見健介さんの記事を見るにはコチラ

 コラムニスト紹介

東京CPA会計学院理事/監査法人クラリティ パートナー/一般社団法人次世代戦略会議 代表理事
1999年公認会計士試験合格、2001年慶應義塾大学経済学部卒業。
日本の教育をより良いものにするために公認会計士を目指す大学生の育成に尽力。
人生のビジョンは、社会を担う志の高い若者に貢献すること!

学校法人東京CPA会計学院。公認会計士の資格支援スクールとして日本で最初にできた歴史ある学校。大学生を中心に、質の高い教材と講義で、高い支持を得ている。慶應大学の大学在学中の合格者の50%は東京CPAが輩出している。2014年度は、公認会計士試験の合格率40.7を達成している。

CPA会計ゼミナール
一般社団法人次世代戦略会議

主な著書

商品の詳細

公認会計士の「お仕事」と「正体」がよーくわかる本 (秀和システム

 

著者:国見 健介

東京CPA会計学院理事/監査法人クラリティ パートナー/一般社団法人次世代戦略会議 代表理事
1999年公認会計士試験合格、2001年慶應義塾大学経済学部卒業。
日本の教育をより良いものにするために公認会計士を目指す大学生の育成に尽力。
人生のビジョンは、社会を担う志の高い若者に貢献すること!

学校法人東京CPA会計学院。公認会計士の資格支援スクールとして日本で最初にできた歴史ある学校。大学生を中心に、質の高い教材と講義で、高い支持を得ている。慶應大学の大学在学中の合格者の50%は東京CPAが輩出している。2012年度は、公認会計士試験の合格率30.1%を達成している。

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