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  • 2015/01/06

ビッグデータで市場調査?!ポイントカードに隠された企業の戦略とは

はじめに

いまや様々な場所でみかけるようになったポイントカード。コンビニ、スーパーを始めとして、意外なところではガソリンスタンドなんかでも使えたりと、買い物をする時の必需品となっていますよね。一人当たりの平均携帯枚数は6.3にも上ります。最も普及しているTポイントカードの利用者はなんと、7000万人を超えています!


(画像提供 Nomellller_maru)

 

コンビニやスーパー等、レジ打ちを主な業務とするアルバイトでは、ポイントカードの確認作業が組み込まれています。「いちいち確認するのは面倒くさい…」と感じたことのある方も多いのではないでしょうか?

では、なぜこんなにもポイントカードがあらゆるところで普及しているのでしょうか?Tポイントカードに限って言えば、親元である「TSUTAYA」だけでなく、「ファミリーマート」「ENEOS」「ドトール」など、様々な場所で導入されています。PONTAカードなら、「ローソン」「KFC」「AOKI」などですね。このように同一のカードが、異なる業種の企業で導入されるのには何か訳があるのでしょうか?今回は、ポイントカードの裏側に隠された企業の戦略をご紹介します。
(参考:知らなかった!みんなが持っている定番ポイントカードのまとめ

1. なぜお店はポイントカードを導入したがるの?

そもそもお店がポイントカードを発行するのは、顧客、特にリピーターを増やすためです。一度来店したお客さんに、ビラや看板などの広告を渡したとしても、また次に来店するという保証はないですよね。しかし、一度来店したお客に購入分のポイントを与え、次回からの割引分として使えますよ、となると、また来店したくなりますよね!こうしてリピーターが確保できるのです。

そしてもし、そのポイントカードを発行する店舗の近所に競合店があったら、その競合店よりもポイントを付与してくれるお店に行くのが自然ですよね。そうなると、ポイントを付与してリピーターを確保するといことは、その地域での競争で優位に立つ!ということにも繋がるわけです。
(参考:導入のメリット|ポイントカードシステムのテンポス情報館

ポイントカードの導入は「リピーター獲得」と「競合店との差別化」にメリットがある!

2. 異業種間で提携するのには訳がある

上記のTポイントカードの例のように、近年業種の異なる複数の企業間で同一のポイントカードが導入されています。これには大きく理由が2つあります。

2-1. 同業種間に広げることは出来ない!

1つ目は、単一のカードを同業種でなく異業種間で導入する理由です。ある企業がポイントカードを発行しても、なかなかポイントが貯まらず顧客に離反される可能性があります。そこでポイントカードが使える企業を増やすと、使えるポイントも増えそれだけ顧客のリピート率が上がります。そして、これは同業種間でよりも異業種間であるほうが好ましいのです。例えば、もしローソンで貯めたポイントがセブンイレブンでも利用できたとすると、リピーターの確保ができません。だからコンビニエンス業界で優位に立ちたいと考えている両企業双方にとってメリットがないのです。

2-2. 顧客のデータが活用されている!

2つ目は、市場調査のためのデータ分析です。「何を買ったか」「どのくらいの年齢の、どの性別の人が、どの商品を買ったか」「ある商品のリピート率はどのくらいか」などのデータから消費者の動向が正確に把握できるようになります。

Web調査、郵送調査など、市場調査のプロであるコンサルティング会社に依頼をすると、一回で数百万円の費用が必要です。これは期間をあけて断絶的に行われるのに対して、ポイントカードを利用すると日々流動的に消費者の動向が分かります。消費者の動向が日々正確に分かれば、利益にならない無駄な商品は効率よく省くことができますね。そしてTポイントカードのように複数の業種で提携していれば、提携先全体のデータを組み合わせてより深い情報が得られることになります。これは同一の業種よりも異なる業種であるほうが、より多様な調査が可能になりますね。

同業種間でポイントカードを導入してもリピーターを保障できない!

様々な業種から得られるデータを基に消費者の行動を正確に把握できる! 

(参考:進化するポイントカードとその将来性Tポイントの会員データ分析から企業は何を知るのか?)
(参考:日経BPコンサルティング 市場調査の費用の概算

番外編. 消費者から見た、値下げとポイント還元の違いとは?

さて、今までは生産者の視点でポイントカードの仕組みを考えてきました。ここで、ポイントカードを利用する消費者側の視点から、「値下げとポイント還元では、メリットにどんな違いがあるのか?」を例を基に見ていきたいと思います

1000円のワインを10本買う時に、
・「10%値下げ」の場合
・「10%ポイント還元」の場合
の2つを考えてみます。

【値下げの場合】900円×10本=9000円
【ポイント還元の場合】1000円×10本=10000円+1000円分のポイント

ここまでは同じに見えますよね。ここから更に、11本目を買うと仮定しましょう。
  • 【値下げの場合】
  • 900円×10本=9000円
    900円×1本=900円
    つまり、11本を合計9900円で買うことになります。 
  • 【ポイント還元の場合】
    1000円×10本=10000円+1000円分のポイント
    1000円×1本 -(1000円分のポイント)=0円+100円分のポイント
    つまり、11本を合計10000円で買うことになります。

なんと不思議にも、このような違いが現れました!これは、

11本目のワインを買ったときの値引きが、どう扱われるか?

によって、違いが生まれています。ポイント還元の場合はポイントとなる100円はまた次回に繰り越しとなります。そう考えると、値引きとポイントカードでそれぞれ同じ本数を買うときに、決してこの100円分の差額は埋まらないのです。


(画像提供 Cozy66)

つい「ポイント2倍!」だとか「ポイント還元感謝セール!」があると、お得感がして、要らないものを買ってしまいますよね。しかしその場での割引に比べれば、あまりお得とは言えません。普段よく行くお店で、普通の買い物をしたときにポイントが付与される、このポイントを次回また普通の買い物をした時に使う。このサイクルが最も上手な使い方だと思います。

値下げとポイントカードのメリットは、次回来店するかどうかで変わる!

まとめ

ポイントカードに隠された企業戦略、如何でしたか?アルバイトをするみなさんにとって、少し手間に思えるポイントカードの確認作業も、実は裏に企業の戦略があったのです。

こういったことを意識して業務にあたることによって、よく分からずになんとなくポイントカードの確認作業を行うよりも、企業の一員としての役割が明確になり、モチベーションアップにつながるのではないでしょうか。次回出勤するにあたっては、ぜひ意識してみてください!

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(タイトル画像提供 ysk615tube)