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  • 2015/07/06

コンビニでコーヒーが売られている理由は3つあった!?コンビニコーヒーの舞台裏に迫る

はじめに

コンビニに行きレジでお会計を済ませていると、ふとコーヒーマシンが目につきます。思わず買ってしまう方もいるのではないしょうか。最近流行り始めた印象がありますが、この「コンビニコーヒー」は今に始まったものではありません。ここではコンビニコーヒーの歴史と、各社の戦略を見ていこうと思います。

(提供:足成)

コンビニコーヒーのはじまりとは?

 そもそも、コンビニでコーヒーが販売されてから、すぐにそれがブレイクしたわけではありません。ではコンビニコーヒーがブレイクしたのは何故でしょうか。

 ブームの幕開けはコンビニからではなかった

コンビニコーヒーに関心が寄せられたのにはある原因があります。それはマクドナルドの存在です。コーヒーショップの規模が拡大し、ラテやエスプレッソといったコーヒー以外の需要が高まり、コーヒーの需要そのものが高まった結果、マクドナルドがその需要に目をつけ、コーヒーの提供を開始します。その目論見は見事に当たり、コンビニも遅れてコーヒーの販売を開始しました。コンビニコーヒーの需要拡大の裏にはマクドナルドの存在が大きいのです。

(提供:flickr)

 近年コーヒー戦争の火付け役はサークルKサンクス

今はどのコンビニに行っても店頭でコーヒーが販売されていますが、果たしてその先駆けとなったのはどのコンビニなのでしょうか?それはサークルKサンクスです。セブンイレブンやローソンやファミリーマートあたりを想像した方もいるのではないでしょうか。2008年に日本マクドナルドのマックカフェが大ヒットしたことを受け、サークルKサンクスは2009年にUCC上島珈琲が取り扱っていた「キューリグコーヒーシステム」をいち早く導入します。ここから現在のコンビニコーヒー旋風につながっているのですね。

キューリグコーヒーシステムとは?
専用の抽出機にパックをセットしてボタンを押すだけで、1杯ずつ楽しめる画期的なシステムです。いつでも淹れたてで美味しいコーヒーを飲むことが出来ます。(参考:UCC キューリグコーヒーシステム) 

 30年以上前から研究を続けるセブンイレブン

2013年にセブンカフェが登場し、その美味しさに衝撃を受けた方も多いのではないかと思います。しかしセブンイレブンは2013年以前からも店頭でコーヒーを販売していました。

(提供:flickr)

なんとセブンイレブンは30年以上も前からコンビニコーヒーの販売を目論んでいて、このセブンカフェがなんと5回目の挑戦だったのです。単にブームが来たからと言って成功出来るわけではなく、それまでの挑戦と試行錯誤があったからこそ現在のセブンイレブンのコーヒーは支持を受けているのではないでしょうか。
(参考:コンビニがコーヒー戦争にまで行き着いた流れを振り返る

 コンビニがコーヒー業界に参入したその理由とは

コンビニがわざわざ導入に時間と費用をかけてでもコーヒーを販売するのは何故なのでしょうか。3つの理由をまとめてみました。

1.利益率が高い

コンビニがコーヒーを導入すること自体はつい最近というわけではなく、どのコンビニも過去10年近くは試行錯誤を繰り返してきてきました。それでも諦めずコーヒーに挑んできた第1の理由には、その利益率の高さにあります。

(提供:足成

 コンビニが扱う商品の平均原価率は70%と言われていますが、コーヒーはそれよりも原価が低く利益が出やすいのです。100円台の販売価格でも十分に利益が見込める商品です。コンビニが力を入れている生鮮食品等は、人気商品も多いものの、廃棄率が高いという難点があるため、利益率が高いコーヒーと合わせて、採算のバランスをとって戦略を立てているのです。

2.新規顧客の開拓

コンビニの女性客の比率は約40%と一定の割合を占めています。そのため各社はヘルシーなお惣菜やサラダを充実させ、デザート類の開発を行ってきましたが、更にコーヒーを導入することで新規顧客を開拓したいと考えています。そのためブレンドだけではなくラテなども導入し様々なメニューを取り入れることで工夫を図っています。

(提供:ぱくたそ

結果として、リピート率(ここでは2週間以内の購入)が弁当や惣菜が5%、ロールケーキが10%なのに対して、淹れたてコーヒーのリピート率は約40%と破格の率を叩き出しています。コーヒーの威力恐るべしですね。

3.客単価の引き上げ

コンビニに行くととりあえず店内を見て回り、これいいな!と思うものを買いますよね。コーヒー導入によってこの効果が表れています。品数の多さをウリにするコンビニでは、コーヒーを買うついでにスイーツやおにぎり、意外かもしれませんが水やお茶も合わせて売れるそうです。このようにしてコーヒー目当てでも他の商品が買われることによって客単価が上がることとなります。
(参考:コンビニウォーズ!「第3の稼ぎ頭」コーヒー市場参入のワケ

 コンビニコーヒーに隠された売り方

各社がコンビニコーヒーを販売していますが、その売り上げをどれくらいのものなのでしょうか。日経新聞の調査をもとにランキング形式にしてまとめてみました。(数字は2014年5月末現在)

  導入店舗数 1日当たり全店舗平均販売数
セブンイレブン  約1万6600店 約100杯 
ローソン 約8700店  60~70杯 
ファミリーマート 約9600店  約60杯 
サークルKサンクス 約6625店 40~50杯 
ミニストップ 約2200店  約60杯 

 (出典:お得なのは「100円のS」 コンビニコーヒー徹底検証 :日本経済新聞
※グラフはデータを基に執筆者が作成 

やはり売り上げもコンビニの知名度に比例していると言っても良いのではないでしょうか。 ここでコーヒーを用いて企業が具体的にどのように戦略をとっているかを導入店舗数・1日当たり全店舗平均販売数ともに第1位セブンイレブンコンビニコーヒーの先駆けとなったサークルKサンクスを例に挙げて紹介したいと思います。

シンプルに知らしめるセブンイレブン

セブンイレブンの「SEVEN CAFE」はコンビニコーヒーにおけるブームの先駆けとなり、現在でも根強い人気を誇っています。そのセブンイレブンですが、店の外にあるのぼりはシンプルなデザインで、真っ白な背景に、コーヒーと「SEVEN CAFE」のロゴを入れ、「1杯ごとに挽きたてをドリップ。」と一目で見た人の心を掴むような構図になっています。また他社は既にコーヒーが注がれた後の写真を使っていますが、セブンイレブンではまさにコーヒーが注がれる瞬間の写真を使っています。細かいところですが、挽き立てを視覚的に伝えるための工夫と言えますね。

 サークルKサンクスのK's CAFÉでお店でくつろげる空間を

サークルKサンクスのK's CAFEはコンビニに併設されていて、店内でもコーヒーを飲むことが出来ます。ただ、コンビニで購入したフードなどを食べるカウンターが別にあるため、コンビニで購入した商品はカフェで食べることは出来ません。カフェではそこでフードを購入したり注文してカフェで食べてもらう仕組みをとっています。

(提供:足成

「コンビニで購入した商品はカフェで食べることができない」ため、コンビニでの売り上げがカフェの売り上げに直結するわけではありませんが、わざわざイートインスペースとは別にカフェを楽しめる空間を設けたその戦略は他社にはなく、斬新さが感じられます。(参考:第119回 大増殖したコンビニカフェ そののぼりに見る各コンビニのカフェ戦略なぜサンクスはカフェを併設させるのか?

まとめ

コンビニコーヒーもすぐにブームに乗ったわけではなく、試行錯誤を経た結果、現在のブームがあるという印象を受けました。またコーヒーが売れることによって他の商品も売れるなどの相乗効果もあり、コーヒーの枠を超えてコンビニ業界に影響を与えています。今後もコンビニコーヒーを用いた各社の戦略に目を向けてみると面白いかもしれませんね。

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山口 豪久

著者:山口 豪久

神奈川県出身。慶應義塾大学に在学中。専攻は歴史学。2015年3月からt-newswebライターをやっています。「いい仕事さえすれば全ては輝くことは知ってます。」という言葉に感銘を受けました。ホワイトボードに書いて部屋の壁に吊るしてます。記事を読んだ方に、少しでも考える機会を持ってもらえるような記事を書けたらと思います。