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  • 2015/07/13

【40歳で平均2回】って何の事?東大卒の起業家が語るベンチャー企業の魅力とは

東大卒、三井物産から起業された高岡さんへインタビュー

 東大を入学後、バックパッカーとしてアジアを旅され、三井物産へ就職その後、アブラハム・グループ・ホールディングスを起業された高岡壮一郎さんにインタビューしてきました。

インタビュイー
高岡壮一郎さん
東京大学卒、三井物産株式会社入社、海外投資・情報産業事業・M&Aに従事後、2005年8月アブラハム・グループ・ホールディングス株式会社を創業。”IT×金融×富裕層”領域のグローバル・カンパニーであるアブラハム・グループ各社の代表取締役社長に就任。2015年1月より新会社アブラハム・ウェルスマネジメント株式会社にて財産保全コンサルティング事業を開始。海外ファンドに関する投資助言契約額累計は877億円。九州大学非常勤講師。著書に「富裕層はなぜ、YUCASEEに入るのか」

インタビュアー 
末若 俊介 慶應義塾大学 理工学部3年
大学生の視点で記事を書いていけるように、読んだ方が一歩を踏み出せるような記事にしたいです

大学生活で特に印象に残っていることはなんですか

特に印象に残っていることは、バックパッカーとしてアジアを中心に旅行を何度かしたことです。当時GDPが低かったインドやインドネシアなどの国を選んで旅行して、日本と大きな格差を身を持って感じることができたことがとても印象的でした。現在インドはIT大国だと言われていますが、当時は手がない子供たちが道路にいたり、インドネシアでは通貨が暴落してインフレが起こり、たくさん札束を持っていてもジュースしか買えないような状況が起こっていました。そのような世界経済をはじめとした、日本と世界の違いを肌で感じられたことは今でもよく覚えています。

なぜGDPが低い国に行こうと思われたのですか

現在は中国に抜かれてしまいましたが、日本は当時はGDPが2位だったんですね。そのとき自分が日本という先進国に生まれて、標準的な生活ができていることは、世界の中の上位0.01%の幸運だということを知ったんです。その幸運を神様から与えられたのならば、将来なにかを還元していきたいと思い、途上国を中心に旅行に行きました。

(photo by Inoue Takuto

学生時代アルバイトはされていましたか

大学時代はずっと家庭教師をしていました。飲食や出版等のバイトをいくつかやってみた後は、本格的には家庭教師以外はしていませんでしたね。なぜ家庭教師だけをやっていたかというと、アウトプットをするのが面白いと思っていたことや、生徒の成績が伸びることが目に見える成果として出るのでやりがいがあったからです。

仕事をしている中で家庭教師の経験が活きていることってありますか

家庭教師で一番学んだことは、人間は『つまらないと寝る』ということですね。家庭教師はその点面白いですよ。つまらないと生徒はすぐに寝ちゃいますからね(笑)つまり、なにをするにしても相手が面白いと感じることをしなきゃダメだということは強く感じました。相手に合わせてコミュニューケーションをする引き出しの重要性を理解できました。企業に入った場合はもちろん経営者としても大事な力だと思いますし、プレゼンをする時には必ず役に立つ力だと思います。

その一方で、『大学生はアルバイトよりも勉強した方がいい』という意見をお持ちということですが、どのような意図があるのですか

大学時代は自分の時間である24時間をすべて自分の成長やインプットの時間に充てたいと思ったんです。学生というレベルで『他人に提供できる価値』や『稼げるお金』は誰もが小さいと思うので、アウトプットに時間をかけるのではなくて、インプットに時間をかけようと思ったんです。そのためにたくさん勉強をしていました。勉強といっても、将来のために英語などの勉強するのもそうですし、海外にいくことだって勉強、飲み会や合コンに行くことだって勉強だと思います。脳細胞と体力があるうちに、いろいろ吸収して自分を磨いていかないとダメだと思っていました。

新卒で三井物産に入社されたそうですが、なぜ三井物産を選ばれたのですか

バックパッカーの経験から世界中の国に社会貢献がしたいと思っていたので、大学時代は外務省に入るために予備校に通ったり、同級生と勉強会を結成して勉強していました。しかし、当時、伏魔殿と呼ばれた外務省で不祥事が起こったことや、大蔵省が無くなる動きを見て、役所の時代は終わったのかと思い、ビジネスの世界に目を向けました。外務省や国連とかパブリック・セクターしか見てなかったのでそんなに企業を知らなかったのですが、書籍で三井物産という会社が「社員一名あたりの売上が一位」というのを目にしたので、三井物産に就職すれば最大限活躍できるのではないかと思い、三井物産を志望しました。

三井物産での仕事はいかがでしたか

入社した時に、『どういう部署に行きたい?』と人事に聞かれて、『海外のビジネススクールに留学したい思っているので、しっかりと勉強でき、基礎知識を学べるような部署に行きたいです』というと、ハーバードの人がいっぱいいるような海外投資審査の部署に配属されました。海外投資の部署では、書類は英語ばかりで、日本にいながら本当にグローバルな会社に入ったなと思いました。その部署では、ヨーロッパ中心に海外投資の事業審査に携わりました。例えば、このプロジェクトや企業に投資をするべきなのか、すべきでないのかという意思決定を三井物産の経営陣が下すための分析業務です。その仕事を3年間ほど担当させてもらって、そのあと自身でビジネスを生み出したいと思い、志願して情報産業本部という部署に異動し、アメリカのクラウドサービスのベンチャーと提携してビジネスを展開したり、M&A(企業合併・買収)したりしていました。

とても充実されているようですが、なぜ起業されたのですか

三井物産で6年半ほど仕事をさせてもらってすごく充実していたんですけど、M&Aなどをやっていると、三井物産の一社員なのにもかかわらず、どんどん発想や視点が社長目線になるんです。この会社、この業界がどうなっていき、戦略や組織をどうしていくかというのを考えていくので、目線だけがどんどん上がってきてしまいました。そのとき、『三井物産』というビジネスモデルは、高度成長期に成長したモデルなので、人口増加社会では、モノの大量生産・大量消費を前提に貿易で稼ぐ三井物産みたいな企業が伸びるのですが、2005年からの日本の人口も減っていく成熟社会が来ると、アブラハム・マズローの欲望の五段階説のいう『自己実現』が求められて、それをサポートするようなFacebookやAppleといった「情報」を扱うような会社が伸びてくると思ったんです。自分自身もそのような事業分野で起業をしたいと想いが溢れ、30歳で起業を決意し、2005年に31歳でアブラハム・グループ・ホールディングス株式会社(以下ABH)を起業しました。

現在ABHでは、「YUCASEE(ゆかし)」という金融資産1億円以上の富裕層限定のサービスを運営されていると伺いましたが、なぜ富裕層をターゲットにビジネスをされているのですか

お金をよく分析すると、日本の上位2%の富裕層が日本の約20%のお金をもっていることが分かりました。そのお金が投資や消費に回ると当然GDPがあがり、トリクルダウン理論によって日本全体が豊かになると思っているので、少ない力で経済に大きな影響を与えるためには富裕層を刺激するのが一番効果的だと思い、富裕層向けにサービスを行っています。

下記のような発言を別のインタビューでお話されていたようですが、高岡さんが考えるベンチャー企業の魅力ってなんですか

日本が先進国になると、東大卒業生は富を創造する側の大企業の仕事に就くようになりました。そして今、日本は成熟国です。国も大企業も制度疲労を起こし、多くの社会的な課題が発生しています。だからこそ、イノベーションを起こし課題を解決できるベンチャー企業を、社会は切実に求めています。この時代の流れが見えている東大卒業生は、既に自身でベンチャー企業を興したり、ベンチャー企業に入ったりして活躍しています。
(東京大学新聞オンライン2015年2月17日) 

ベンチャーに行く最大のメリットは『早く成長できる』という点です。これに尽きるのかなと思います。私は今年41歳なんですけど、40歳の人の平均転職回数って2回なんです。つまり平均を取ると3社目なんです。なので、大企業に入ってあっちの企業の方が良かっただとか、こっちの企業の方が良かったなんて不満を言っているより、『俺が素晴らしい会社にしてやるんだ』というマインドを持って入ったベンチャーを盛り上げ、自分が好きなように仲間と一緒に1つの会社を創りあげていくのが面白いと思います。そのほうが70歳まで働かないといけない社会人としての人生をコントロールできると思います。私は三井物産という会社は本当に大好きなのですが、多くても百人の同期とその前後の社員の中で、一企業のローカル・ルールの中で出世レースで勝ち負けを競うよりも、何万人、何億人という世界中の顧客を相手に、グローバル資本主義社会のルールの中で、裸一貫で勝負をする方が、バトルフィールドが広く、より刺激的だと思い起業しました。それができるのが、起業とかベンチャーへの参画だったりするのかなと思っています。
実際問題、成熟化した日本では近年、人はモノを買わなくなり、映画やゲーム等のコンテンツや、イベントやスクール等の体験型コンテンツに支出をするようになっています。要は、お金を払ってでも、退屈な日常を離れたくて、ドキドキ・ワクワクしたくて、疑似的な自己実現をバーチャルに味わっているわけですよね。だったら、お金を稼ぎながらドキドキ・ワクワクできるベンチャー企業で働き自己実現ができると、濃くて面白い人生になるのかなと思います。

ベンチャー企業に行くことはまだまだマイノリティだと思うのですがいかがですか

私が新卒で三井物産に入社した90年代後半は、外資のコンサル等の外資系企業はマイノリティだったんです。しかし今では外資のコンサル等の外資系企業は人気ですよね。現在、ベンチャー企業に就職する学生はまだまだ少ないですが、これからは、優秀な学生ほどベンチャーに行くのが当たり前になると思います。

最後に、t-newsの読者へ向けて、メッセージをお願いします。

大学時代のうちに「本当に時間がかかること」をやっておいた方が良いと思います。例えば、海外旅行や、岩波書店とかの古典の名作を読破したり、友達とボロアパートの一室で二晩中話すとか、「異常に時間のかかること」をやるべきだと思います。社会人になってビジネスの世界で名を上げようと思ったら、2時間以上の暇はないと思います。一週間も休みが取れることは社会人なるとまずないので、大学時代は、「異常に時間がかかること」に熱中してもらえればといいと思います。

社会人になるとそんなに休みはないのですか

入社一年目から全力疾走しないと、一流にはなれないと思います。休もうと思えば休めると思いますが、本当に何かを成し遂げたい、その分野で一流になりたい、他人のお役に立てるレベルに身を立てたいと思うならば、休んでいる暇なんてないです。
私は大学卒業するまで、「人生は長く、退屈すぎる。時間がたつのが遅すぎる。」と思っていたのですが、社会人になり40歳までは本当に一瞬でした。私もまだまだ一流ではないので、今でも全力疾走中です。マンションの一室から立ち上げたベンチャーが、何千人ものお客様に支持され、海外ファンド助言の分野では日本最大級と呼ばれるようになりましたが、日本の金融業界を変革するには、私はまだスタート地点だと思っています。

最後に読者の方にメッセージですが、本気で勝負しにいくと、逆境や逆風は必ずあります。目の前に次々に現れる困難は、将来に成功した時の感動を引き立てるためのスパイスのようなものです。それが無いと味気ないものです。皆さんも、困難に逃げずに立ち向かい、乗り越えて、何事かを成し遂げてください。

本日はありがとうございました

アブラハム・グループのご紹介

 アブラハム グループは“社会的課題をビジネスで解決する。個人をエンパワーメントする。”をミッションに、新しい日本を支えるグローバルな新財閥を目指して事業を展開しています。

富裕層向けサービスに10年の実績があり、アブラハム・ウェルスマネジメント株式会社をはじめ、投資助言会社、海外に証券会社、日本最大級の富裕層会員組織を運営しています。
新卒やインターンも募集していますので、私たちのミッションに共感できる方はぜひ下記URLからご応募ください。共にビジネスの力で社会問題を解決し、日本を変革しましょう。
https://abraham-holdings.co.jp/employment/index.html  

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