• 学業
  • 2015/05/20

大学の授業に満足していますか?現役大学生の大学に対する本音を集めました!

はじめに

先日t-newsではt-news会員の方を対象に「大学の授業に関するアンケート」を実施し、延べ336名の方からご回答をいただきました。

本記事ではアンケートに寄せられたt-news会員の方大学の授業に関する声を紹介します。

あなたは大学の授業に満足していますか?

t-news会員の方に「あなたは大学の授業に満足していますか?」と尋ねたところ、「満足」が13%、「やや満足」が51%と回答し、現在の大学生の過半数以上が大学の授業にある程度満足をしているということがわかりました。一方で、14%の方は大学の授業に不満を抱えているようです。
では、大学生はなぜそのように感じているのでしょうか?次に、それぞれの満足度を選択した理由を紹介します。 

満足・やや満足の理由

満足

小規模なので一人一人への対応、サポートがしっかりしています。欠席もしたらすぐにわかる状態な授業が多く、欠席すると苦労する授業なので、やるきも出ます。
(学習院女子大学 国際文化交流学部 国際コミュニケーション学科 学部1年生 /女性)
どの教員も専門性の高さだけではなく、学生に教えることに関して強い熱意を感じるからです。
(東京外国語大学 言語文化学部 言語文化学科 学部4年生 /男性)
通っているのが総合大学であるため、様々な分野の授業が開講しており、専門分野はもちろんその他の自分の興味のある分野に関しても教養が深められるからです。
(千葉大学 文学部 行動科学科 学部2年生 /女性)

「満足」と回答した理由には、大きく分けて2つの要素がありました。1つ目は、教授をはじめとする大学の教員の熱心さや授業の面白さです。大学の教員は高校などの教員と違って資格などはありません。そのため、授業の方式なども教授によって大きく異なります。何を言っているのか聞こえない教授から熱く語る先生まで様々です。だからこそ、熱意を感じられる教授が多ければ多いほど授業も楽しくなり、満足度も上がるようです。2つ目の要素は、「幅広く学べる」ということです。専門の分野に限らず、他の学部の授業も受けることが出来る大学が多くあります。多くの分野を学べれば学べるほど、学問も深めることができ、学問に熱心な学生にとってはとても嬉しいポイントなのではないでしょうか。

やや満足

 専門科目については大満足ですが、一般教養についてはものによるというのが本音です。面白くないものもそれなりにあります。
(専修大学 ネットワーク情報学部 ネットワーク情報学科 卒業 /男性)
 授業の内容としてはためになるものが多いが、ディスカッション形式など積極的なことができる授業は少ないです。
(東京大学 教養学部 理科一類 学部3年生 /男性)
授業の内容は非常に興味深いものが多く、好奇心をそそられるためです。 しかしながら、テストは点数主義のせいでテスト前の知識の詰め込みが大変です。
(東京大学 教育学部 総合教育科学科 学部3年生 /男性)

やはり、大学の授業の質にはそれぞれの授業ごとに大きな差があるようです。概ね満足していても、必ず一つ二つつまらない授業を取らなければいけなくなっていまい、それによって満足度が下がってしまうようです。また、教授の一方通行で学生が参加できる授業がないというような声も寄せられました。今の大学の授業は受け身のものが多く自分の頭で考えたり、議論をする場が少ないと感じている大学生も多いようです。そういった頭で考えるというよりも知識を身に付ける授業であるがために、テスト前にも知識を詰め込まなければいけないという状況になってしまっているのではないでしょうか。

やや不満・不満の理由

やや不満

ほとんどの教員の授業が学生に理解させることを目的にしていると言うよりも自身の研究内容をただただ発表しているという印象で理解しづらく、結果としてテスト勉強もどう勉強して良いか分からないものが多かったからです。
(早稲田大学 政治経済学部 経済学科 学部4年生 /女性)
教科書や参考書に載っていること以外を学びたいです。載っている内容を板書されても基本的に参考書等のクオリティの方が高いので意味がないと思います。
(東京大学 教養学部 文科二類 学部2年生 /男性)
必修の授業が多く、取りたい選択科目が取りにくいからです。また、点数、単位のために本質から逸れた勉強になりやすい授業評価方法であるものが多いからでです。
(東京大学 教養学部 理科一類 学部2年生 /男性)

 教授は「教える」ということよりも、「研究」がメインのお仕事です。その故に、教授自身の専門分野についての話を永遠と聞かされるという授業も少なくありません。そういった授業は理解するのも難しく、授業で扱われる内容も偏ったものになるため受ける側としてはとても退屈に感じてしまうようです。また、教授の質とは別に、大学のシステム自体に不満を持っている学生も多いようです。必修の授業が多くて自分の興味のある授業が取れないという声も多く寄せられました。さらに、学生の多い大学では1つの授業の履修希望者が多い場合は抽選によって履修者が決められてしまうため、運が悪いと興味のある授業を受けられないということも少なくありません。

不満

必修科目が多く自由に授業をとることができないからです。また、教える側に自分が知っていることは当然学生も知っていて当たり前だというように思っている人が多いからです。
(東京大学 教養学部 理科二類 学部2年生 /女性)
ほぼ毎年同じものを使って講義している教授がいます。テストも使いまわしの教授が多いです。
(一橋大学 経済学部 学部5年生 /男性)
学生に考えさせる授業が少なく、受身的な授業になっているからです。
(青山学院大学 国際政治経済学部 国際政治学科 学部2年生 /男性)
興味を持たず、ろくに勉強をせずとも卒業に必要な単位がそろうからです。
(東京工業大学 生命理工学部 生命科学科 修士1年生 /男性)

大学の授業に大きな不満を抱いている人は少なからずいるようです。他の満足度の回答理由と同様に教授の教え方に関する声が多く寄せられました。毎年同じレジュメを使用していたり、テストも全く同じという教授もいます。そのような教授だと、授業が「作業」のようになっていて、受ける側としては面白くもなく不満に思うことは当然ですよね。また、「日本の大学は卒業をするのが楽」だと良く言われます。勉強熱心な学生にとっては、テスト前に少しだけ勉強して単位がとれるという大学の体質自体に不満があるようです。
教授によって質の差が大きい理由の一つを以下の記事でも紹介しておりますので、ぜひお読み下さい。 
【連載】誰も悪くないのに「勉強しない大学生」が生み出されるメカニズム 

まとめ

いかがだったでしょうか?大学の授業について様々なことを大学生は感じているようです。満足している人もいれば不満を抱えている人もいます。しかし、大学は高校までとは異なり自分から行動していく事が大切です。あなたの行動を少し変えてみるだけでも、大学の授業がより充実したものになるかもしれませんよ。

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【調査概要】
調査会社:株式会社 トモノカイ
調査方法:WEBアンケ―ト
調査対象:t-news会員(2015年度入学生を除く)
有効回答数:336人
調査日時:2015/03/23~2015/04/05

  • 記事執筆:shun
  • 東京の私立大学法学部に男子大学生です。いろんなことに挑戦して成長して行きたいです。

title photo by Eddy Chang