はじめに
大学院は理系であれば多くの大学生が進学し、昨今では文系の学生も、より深い専門性を求めて院進学を希望するケースが少なくないと思います。しかし大学院入試いわゆる院試は、大学入試と異なり受験生のための情報があまり出回っていません。「大学院にいきたい」と思っても、特に畑違いの分野に進学したい時には、どこから手をつけて良いのかわからない方も多いのではないでしょうか。そこで今回は実際に院試を経験した大学院生の声をもとに、院試に向けて一体何をしたら良いのかを調査しました。
院試に向けてやったこと
1. 勉強面は?
授業内容から出題されることがあるので二年間の講義を特にしっかり勉強しておく必要がある。特に最初の方の基礎的な内容は要注意であると思う。
(理科一類 ⇒ 工学部 機械工学科修士1年 / 男性)
院試は学科にもよりますが、普段の授業の内容が試験内容であるところが比較的多いと思います。専門性の高い学科ではあまり参考書で対策ができないところもありますので、しっかり日々の授業を真面目に受けることが一番の院試対策であると思います。
(理科一類 ⇒ 工学部 都市工学科4年 / 男性)
院試は科目が少なく、しかも選択の幅が非常に広いので自分の好きな科目で受けることができます。大学入試と比べても難易度はそれほど難しくはないので、気持ちを楽にして卒業研究やバイトと両立して下さい。とは言え、内部生はほとんど受かりますが、数名は落ちるようですし、外部生も半分は落ちるので、油断は禁物です。
(理科二類 ⇒ 理学部 化学科4年 / 男性)
勉強面については、学部での普段の勉強をしっかりしておけばあまり心配はいらないようです。逆に普段の勉強をあまりしていなかった方は、定期試験を復習しておくなど学部での授業内容をおさえておく必要がありそうですね。大学入試よりはやさしいと思われがちですが、合格する学生がいれば勿論不合格の学生もいます。春になっても進学先が決まらない、なんて悲劇を生まない為にも油断は禁物です。
2. 勉強以外の面は?
大学院入試は外部からの受験者と対等な競争になっています。筆記試験の対策としては、過去問が有効です。その他に、研究内容のプレゼンテーションが重視されており、配属からしっかりと研究をしていることが評価されます。
(理科一類 ⇒ 工学部 物理工学科修士1年 / 男性)
筆記試験が簡単なところだったので、面接対策に力を入れました。
大学院でやりたいこと、毎日の生活などを先輩から聞いて備えました。
(理科一類 ⇒ 工学部 システム創成学科修士2年 / 男性)
研究者養成のための院が実は法学部にはあるが、受験者と合格者の絶対数がびっくりするほど少ないので、なかなか情報がない。そのため、早めに教授と知り合いになり、相談に乗ってもらう必要がある。
(文科一類 ⇒ 法学部 法律コース4年 / 男性)
院試では、試験対策だけでなく研究内容のプレゼンや面接の対策も必要なようですね。状況は研究科毎に異なるようなので、先輩や教授に頼り情報を教えてもらうことが重要になりそうです。特に文系では受験者が少ないことから同級生間での情報のやりとりがなかなか難しいので、早めに情報交換ができるような人を探し相談することが必要です。
まとめ
院試の準備の現状、いかがでしたか。筆記試験対策は普段の勉強をしていればほぼ問題ないかもしれませんが、大学入試と違う院試特有の準備として、単純な知識以外の対策が必要となってきます。この部分は自分の志望する研究科によっても違うので、同級生との情報共有はもちろんのこと、先輩や教授から情報収集したり、外部の大学を受ける場合はその大学の学生や教授から情報を教えてもらうことも大切です。みなさんの院試がうまくいきますよう願っています。
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- 記事執筆:ひみつのあやこちゃん
- 理系女子大学院生。
トマトソースは好きだけどトマトは嫌い。