• 大学生活
  • 2013/11/24

【東京大学】あとで後悔しないために!進学振り分け虎の巻~理系編~

はじめに

東大における特徴的なカリキュラムのうちのひとつ、進学振り分け。前期を教養学部で過ごすことで、幅広い教養を身につけながら後期で取り組むべき専門分野についてもじっくり見極めることができるため、大きな魅力として語られることの多い制度でもあります。しかし将来に関わる重大な選択とあってか、授業選択からはては進路そのものにいたるまで、入学後の2年間ひたすら頭を悩ませ続ける学生も少なくありません。今回は、そんな東大前期過程におけるかなめ「進学振り分け」の乗り越え方について、理系の方々の経験談を選りすぐってご紹介いたしましょう。

進振りに向けて抑えておきたいポイント

1. 具体的な情報を集めよう

自分の進学する学科を決める際参考にするパンフレットや、ホームページの情報は当然ながら全体の一部なので、先輩などに話を聞くべきです。また、学科名が同じでも、AとかBとかに別れているのもあるので、ちゃんと確認しましょう。
(理科一類 ⇒ 工学部 機械情報工学科3年 / 男性)
私は2年の5月までは理科二類から農学部に進学する気満々でしたが、理学部生物化学科の学科ガイダンスを聞いて、これだ!と思いました。前々から決めていたことでも考えは変わることがあるので、積極的に情報は集めるようにしましょう。
(理科二類 ⇒ 理学部 生物化学科3年 / 男性)

まずは、公開されている情報を精査するのはもちろんのこと、「先輩や教授陣などの生の声に耳を傾けるべき」との意見が寄せられました。進学後に受けることとなる授業の雰囲気や、ラボで実際に進められている研究の内容などは、資料にある文章だけではなかなかイメージしにくいものです。特にパンフレットやホームページのなかには、長年使い回されて古くなっている情報が含まれていることもあるので要注意。正確な学科像をつかむためにも、ぜひ実情を知る人々のもとへと積極的に足を運びましょう。

2. 点数に惑わされるな

自分の経験ではないですが、進振りの点数にはあまり惑わされないほうがよいのでは?と思います。先輩や先生方からよく聞くことですが、どこの学部に行くかよりも、どの研究室に行くかの方がずっと大事だそうです。研究室について考えるとなると、自分の興味・学びたいこと・研究したいことについて考えることとなると思いますが、そこまで考えると、少なくとも主観的には、点数という基準はその学部・学科の価値と無関係になります。自分のやりたいことを扱っている学科の授業・研究はやはり楽しいですしやりがいがあります。
(理科二類 ⇒ 農学部 応用生命科学課程4年 / 女性)
進振りでは点数の高いところに行きたいと思う人が多いと思います。しかし、実際に学部に入ってみると点数による差はほとんどなく、安易に点数の高いところに入ったことを後悔することになります。なので、自分の興味や将来の進路を最優先にしたほうがいいと思います。
(理科二類 ⇒ 工学部 化学生命工学科4年 / 女性)
大学に入る前は進振りによって将来の選択肢が広がるものと思っていましたが、実際には、大学に入ってからの勉学を怠ってしまえば点数的に行ける学科がほとんどない状況になり、むしろ進振りによって将来の選択肢が狭められてしまうことになります。みなさんしっかり勉強しましょう。
(理科一類 ⇒ 工学部 電子情報工学科3年 / 男性)

最も多くあがったのは「点数に拘らないで自分の興味に添う学科を選ぶべき」という声でした。駒場時代の成績がそのまま将来の選択肢の広さに直結するとあって、新入生たちの多くがまず掲げるのは「高点数をとる」という目標なのではないでしょうか。しかしその結果として、評価は甘いものの関心を持てないような授業で時間割が埋められ、獲得した好成績を生かそうと点数の高い学科へ目移りしてしまうなど、本末転倒な展開が繰り広げられることもあります。しかし一時の怠慢で希望する学科への道が閉ざされることがないよう警鐘を鳴らす意見も。バランスが大切ですね。

まとめ

先輩たちによる進振りのイロハ、いかがでしたでしょうか。大学生活のなかでも一二を争うほど重要なイベントであるだけに、進振りに関しての情報は、およそ玉石混合状態で氾濫しています。これから進振りに立ち向かうみなさまは、ぜひ、どの情報が自分の助けになるのかをしっかり見定めて、後悔のない道を選び取れるよう最善を尽くせると良いですね。


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  • 記事執筆:シオ
  • キャンパス内の猫ウォッチングと上野の美術館巡りに精を出す、理系大学生です。