• 大学生活
  • 2013/12/02

【東大進振り】国家、学問、全ての枠を超える場所――教養学部(後期課程)紹介!

はじめに

毎年波瀾万丈の展開をみせ、「情報戦」とも揶揄される東京大学進学振り分け。読者の皆さんの中にも、思うように情報を得られず苦戦した人もいるのではないでしょうか。
今回は、この「進学振り分け」をくぐり抜けた東大3・4年生以上の皆さんから多数アンケートを頂きました。進学した理由は何か、進学後何をしているのか、など、普段では得られないような生の声を多数特集します。これから進振りを向かえる東大前期課程の皆さん、既に進学した皆さんの他、「実際あの学部ってどうなの?」って思っている他大学の皆さん、是非今回の記事を見ていって下さい。

今回特集するのは、東大生なら誰しも一度は所属する教養学部、その謎多き後期課程についてです!

教養学部

  • 文系と理系を含むこの教養学部後期課程では、1951年の教養学科創設以来、東京大学の前期課程の精神を更に発展させ、「学際性」・「国際性」・「先進性」をキーワードとして、複数の領域をまたいだ関心を持ち、異言語・異文化の環境に積極的に関与しつつ、新しい分野を開拓しようとする気概を持つ、「越境する知性」の育成を目指してきました。国際関係論や文化人類学などの新たな学問分野が、日本の大学では初めて設置され、その発展において中心的役割を果たすとともに、理系の新しい学問分野である「複雑系の科学」もまたこのキャンパスで育まれ、世界的拠点となっています。

夢を持っていこう!教育学部

進学理由

満足度

教養学部後期課程の進学理由、母数が少ないながらも突出していたのは「やりたい勉強・研究ができる」という点でした。「学融合」「学際」を謳うこの学部では、本郷のような「専門的・特化」な研究ではない、既存の分野の枠を超えた新領域を歩むことが出来ます。「本郷の中にやりたいことがない……」という人や、「自分で新しい道を切り開いてみたい!」といった、意欲的な人が多く進学している様子が見て取れます。他にも、交換留学制度AICOMなど、制度を最大限活かすために進学する方が多いようです。
また、実際入ってみての満足度を見ると、「忙しさ」が圧倒的に低いことが伺えますね。教養学部後期課程は学部内3学科の中からかなり自由な履修を組め、必修制度も他に比べ幅が広く持たされています。がっつり授業を取りたい時はコマ数を詰め、自分で研究や活動に取り組みたい時は減らすなど、自身の持ち時間に応じた柔軟な計画を立てられる制度が、「忙しくない(=学校にとらわれ過ぎない)」という利点を生み出しているようです!

まとめ

教養学部、名前だけ聞いても、何をやっているか計り知るのは非常に難しいものです。特に有名なものといえば、底点が例年高いことで有名な「コッカン(教養学部教養学科国際関係論コース)」でしょうか。駒場キャンパス自体が国際関係論の発祥の地であり、その人気は今でも根強いもの。それに加えて、「学際領域」の最先端研究は常にここ駒場にあり、文理の枠に囚われないフロンティアを切り開く人々が集うのが、この教養学部後期課程です。
他学部の枠の広い「自由」と比較してみれば、この学部の自由さは「枠を超えた」、あるいは「枠自体を作る」という、ある種異質なもの。「この世に自分の進むべき道がない」と迷っている方、「自分が第一人者となる!」という自負を持つ方、道を探すのではなく、道を作るためにこの教養学部を選んでみるのが良いのではないでしょうか!

学科別イチオシポイント・不満なところ

教養学部系

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  • 記事執筆:Yuki
  • 都内の人文系学生。専攻は(主にフランスの)哲学。趣味は読むための語学、古書店巡り、トランペット、クラシック音楽、美術鑑賞、料理。