<2023年3月更新>
面白さも、簡単さも、両方ほしい!
履修登録の際に、必ずと言っていいほど付きまとう問題があります。それは、自分の興味に純粋に従うか、単位やよい成績をとりやすい科目を重点的に狙っていくか、という選択です。その二つは、必ずしも矛盾するものではないですが、「教授がおもしろいんだけど、テストが鬼」「誰に喋ってるかわからない授業だけど、評価が大甘」といった場合には、やはり問題になります。そんな悩ましい履修登録に、ぜひ先輩たちの声を役立てて下さい!今回は東京大学編です。
避けては通れない、進振り
学内雑誌が参考になったという人が多いようです。『逆評定』という、学内サークル発行の雑誌で、履修者の率直な評価や感想を参照できます。言うまでもなく、東京大学には進振りという制度があり、これが授業の組み方に大きな影響を及ぼしてきます。1・2年次の成績によって、希望の専攻に進めるかどうかが変わってくるので、いかによい成績をおさめるかが重要になり、それはつまり、履修登録の際にも単位の取りやすさに気を配らねばならないということを意味します。冒頭で述べたようなジレンマは、東京大学でこそ顕著かもしれません。さてさて、先輩たちのアドバイスを聞いてみましょう。
それでも、興味を大切に
進学振り分け制度がある以上、単位が取れることや高得点が狙えることがどうしても魅力的だと思いますが、自分の興味が持てる勉強をすることがやはり一番大切かなと思います。
(東京大学 文学部 4年生 / 女性)
いくら単位を取るのが楽と評判の授業でも、全く興味が湧かないのなら自分にとって非常に苦痛になってしまいます。履修科目選択の際は様々な基準が考えられると思いますが、最終的には自分の興味で選ぶことをおすすめします。
(東京大学 教養学部文科二類 2年生 / 女性)
私は最初、進振りがあるから、楽な授業をとったほうがいい、という声が多いのかな、と思っていました。が、ふたを開けてみれば、出るわ出るわ「興味を優先した方がいい」の声。やはり興味のある授業に出られるのが大学のいいところだという意見や、楽な授業よりも興味のある授業の方が、結果的にいい成績になることが多いという意見が多数を占めていました。専門に進んだ後では、興味だけに従って授業をとる自由がだんだんなくなってしまうことも理由としてあげられていました。進振りがあるからといって、無理やり授業をとったり、とらなかったりすることは、あまりないということですね。
時間割を気にすべし
もう一つ重要なのは、空きコマの入れ方、無くし方です。基本的には授業は詰めて入れるのが良い。1時間ぐだぐだするからいいやーと軽い気持ちで空けておくと、毎週毎週時間を潰すのに飽きてきます。しかし、予習や準備が必要な授業の場合、安全策としてその1つ前のコマは空けておくべきでしょう。前日に忘れて焦っても取り返しがつくからです。
(東京大学 医学部 3年生 / 男性)
大学は授業の他にも、サークル活動やバイトなど、様々なことをする時間があります。自分がやりたいことという視点を持って履修登録をすると、ミスが少ないのでしょう。その辺のやりくりも上手くやると、いい履修の組み方ができると言う先輩が多いです。
友達と一緒にとるのも手
特に1年生の夏学期は友人関係を構築する上でも大切な時期です。できるだけクラスの人と一緒の授業を取り、勉強会をするなど協力しあって履修することをオススメします。
(東京大学 工学部 3年生 / 女性)
なにも全く興味がない授業を、友達に合わせて無理に履修する必要はありませんが、何らかの手助けをお互いにすることができるのは、メリットではないでしょうか。特に東京大学は、クラスメイト同士の仲が良いという特徴があるので、進振りで希望の専攻に進むためにも、みんなで協力して勉強できるとよいという意見がみられました。
百聞は一見に如かず
ちまたでいう五月病にかかる人は多いので最初にたくさん入れるのはあまりおすすめしません。必ず最低1回は見にいってから履修を決めましょう。ただ興味のある講義をうまくとると、かなり充実した勉強ができるのであまり神経質にならなくてもいいでしょう。
(東京大学 教養学部理科三類 1年生 / 女性)
シラバス詐欺は、残念ながら存在します。授業の紹介からするととても面白そうなのに、実際授業をうけてみると、教授はやる気がないし、出席率も悪いし……なんてことも。そんな落とし穴にはまらないように、最初のオリエンテーション期間で、考えている授業は覗いてみるようにしましょう。授業の雰囲気って、結構大事です。
履修訂正期間を活用せよ
履修訂正期間がある場合は、最初に多めに取っておき、あとから合わない講義をやめるのがいい。最初に絞り込んでしまうと、思っていたのと違う場合でも単位数などの都合から切りづらくなる。あとから新たに履修するのも難しい。
(東京大学 教養学部理科二類 2年生 / 女性)
履修登録に失敗してしまっても、まだ大丈夫。東京大学には、履修を訂正する機会があります。ちょっと多かったな、この授業は想像と違ってイマイチだったな、という場合には使ってみるのもよいでしょう。でも、少し気に食わないからと言って、興味をなげうってしまうのは勿体ない。選ぶのも捨てるのも、慎重に。
臆病になりすぎず
たしかに進振りという制度は、進路を決定する非常に重要なものです。しかし、上に見てきたように、だからといって、「楽単」(楽に単位が取れる授業)と呼ばれる授業ばかりを無暗にとらないことや、興味をしっかりもつことが大切なようですね。自分の興味と、友人と一緒の履修。面白さと、単位の取りやすさ。先輩の意見と、情報誌の意見。要はバランスですね。
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- 記事執筆:小松崎
- t-newsの学生スタッフとして、記事作成を担当しています。
- 某大学の法学部生です。
- 最近は、様々な分野の本を乱読しています。