- バイトあれこれ
- 2019/01/24

英語を話せない大学生が、アルバイトとして外国人留学生の講師に挑戦してみた!
はじめに
皆さんには、1週間の中で「この時間が楽しみ!」というような特別な時間はありますか?私には週に1回、特別な時間があります。それは、私以外の人は全員外国人となる時間です。けれども私は彼らに対して日本語で話します。なぜなら、彼らは日本に留学しに来た"留学生"であり、日本語を学びに来ているからです。
慣れない日本の地で勉強を頑張っている彼らを見ていると「私も頑張らなきゃ」と、やる気をもらいます。今回は、私が彼らに数学を教えるに至った経緯から現在に至るまでのお話をしたいと思います。
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留学生の大学進学を支える講師の応募に至った、2つの魅力
教える生徒が外国人留学生!
教える相手が外国人であることに、大変惹かれました。普段外国人と関わる機会が全くなかったので、いい機会になると思ったのです。教えるアルバイトは初めてでしたが、日本語で教えるため、教える対象が外国人留学生であること自体には不安はありませんでした。むしろ、他の人とは違った経験ができることに魅力を感じていたほどです!
高時給なのに、勤務は週に1回でOK!
今振り返ると、「1コマ90分3,750円」という、給与の高さが一番の決め手だったように思います。また、担当するクラスが週に1回であったため勤務も週1回でした。この勤務回数の少なさも、教育系のアルバイト未経験だった私にとって、応募への後押しになったと思います。
外国人留学生に教えるまで~面談とシラバス作り~
面談
はじめに私は化学の講師として応募し、1回目の面談は あるオフィスビルにて行われました。私の他にはもう1人男の子がいて、2人同時での面談でした。面談の際に「今回は応募が多かったんだよね」と、不穏な言葉を告げられ…結果は――「不採用」でした。残念でしたが、ご縁がなかったのだと自分で自分を慰めました。
後日、担当者さんから「別の日本語学校での講師を探している」というメールが届きました。急きょ詳細を伺いに喫茶店へ行くと、「化学ではなく、数学の講師として担当してもらえないか」と言われたのです。担当科目は違えど最初と変わらぬ時給の良さに、快く承諾しました。
2回目の面談はアルバイト先となる日本語学校にて行われました。アルバイト1人に対して、3者面談ならぬ4者面談でした。そこでは、日本語学校の概要やクラスを受講する学生さんのことについてのお話を聞きました。私の受け持つクラスを受講する学生さんたちは、なんと全員中国人。多種多様な外国人を教えるのかと思ったので、ちょっと驚きました。そして、ここでシラバスの作成をお願いされたのです。
シラバス作成
クラスを受講する外国人留学生は、日本留学試験(センター試験のようなもの)のために勉強しており、その試験に向けて授業を進めます。全7回の授業の構成を1から考える指針であるシラバスを作成し、学校側に提出する必要がありました。このとき、面談で聞いた「中国では、高校までに微積分を習ってこない」というお話を参考にしました。中国では習っていなくても、日本留学試験には微積分が出題範囲となっているため、勉強していることが必要です。そのため、以下のようなシラバスを作成しました。
~授業計画~
第1回~第4回:微積分
第5回:ベクトル
第6回:数列
第7回(最後):過去問
日本留学試験用の問題集をあらかじめ購入し、「どの問題をいつやるか」ということを考えました。具体的には、授業が始まっても困らないよう ①その日にどの内容を教えるか②どの教科書のどの問題を扱うかを明確にしながら作成し、結果として半日ほどかかったと思います。
実際には第5回~第7回までを、ベクトルや数列を行わずに全て過去問対策にしました。習いたての微積分を含め、本番のための演習を少しでも多く積んでおいた方が良いと思ったからです。
準備は過去問の方が大変でした。なぜなら、80分かけて解く一連の問題を、授業中に自分で説明できるよう、授業の前に解く必要があったからです。(日本留学試験は、過去問と解法の冊子はあったのですが、解法がありません。そのため、自分で1から考えて解く必要がありました。)
自分で解いてわからない問題があった場合は、友達やヤフー知恵袋に聞いて、全ての問題がわかった上で授業に臨むようにしました。
準備万端かと思われたが…初勤務当日
13:17 授業開始の数分前、ギリギリに学校に到着
日本語学校に到着したのは、授業開始直前。自分が生徒であれば授業に間に合いますが、講師の場合では授業前に配布するプリントを印刷する必要があります。そのため、全部刷り終わる頃には開始時刻を少し過ぎてしまっていました。焦りとともに、授業が遅れて開始させてしまうことに対して罪悪感も感じました。
13:22 授業開始
授業は内容を説明して、練習問題を出して解いてもらい、大体解き終わった頃を見計らったら答え合わせをするという、高校の授業のようなスタイルで進めていきました。
授業を開始してからも、「生徒がついてきているか」ということに実感が持てません。しかしある時、私の板書を見て受講生が間違いを指摘してくれました。自分の不甲斐なさを恥ずかしく思った反面、理解して授業についてきているからこそ指摘してくれるのだと思え、少し安心しました。また、慌てて印刷したためか、授業の最後に配った課題用のプリントに印刷ミスがあったことも指摘してもらってわかり、後日刷りなおして再配布することとなりました。
15:00 授業終了
授業が終わったら、授業報告(どのような教材を用いて、どのような内容を教えたか)を指定の紙に1分足らずで書き込み、担当の先生に報告をした後、指定の保管先にしまって終了します。その日の授業の内容に関して「授業が終わった後に質問が出るかな?」と身構えていましたが、そのようなアクションを起こす受講生はいませんでした。後から思うと、受講生はわからない問題があったとき、授業中にすぐに聞いてくれていたからだと考えられます。
授業が終わってから5分、遅くとも10分後くらいには日本語学校を出ることができました。塾は残業が多いイメージがあったのですが、想像よりもずっと早く帰ることができたのでよかったです。
「教える」時に気をつけるべきこと
生徒が問題を解いているときは、できているかどうかをきちんと確認する
4回目の授業報告を終えた後、担当の先生から、「生徒たちは授業をきちんと理解していそうですか?」と聞かれました。私は正直に「わかりません。」と答えると、今まで優しく接していた先生が、突如シビアな顔つきをしました。そして私に、「理解しているかわからないようじゃいけません。生徒さんが問題を解いている時、見て回って、出来具合を確認してみてください。覗いて見てもけっこうです。」とおっしゃったのです。今までは教卓から動くことなく、ただホワイトボードに書き込むだけで授業を進めていましたが、「授業スタイルを変えよう」と改心しました。
次の週からは、シラバス通りではなく過去問を始めることにしました。解いてきた問題やできた問題は生徒さんによってバラバラだったため、それぞれどこができていないのかを注意深く見て指導をすることで、1人1人の理解を底上げすることに成功したのです。
生徒に適宜声をかける
私の授業に慣れてきたためか、授業中にスマートフォンをいじる生徒さんが出てきました。これを注意すべきかどうかを担当の先生に相談したところ、「何故使っているのかを聞いてごらん」とアドバイスして下さいました。ただ注意するのではなく理由を聞くことによって、生徒さんのことをより理解ができるということが分かったのです。
次の週、使っているところを見つけ「どうして使っているの?」と聞いてみると、歯切れの悪い返事をして使うのをやめました。結局何のために使っていたのか、理由はわからなかったのですが、その後の授業でも、その生徒さんは授業中にスマートフォンを使わないように変わってくれたのです。
おわりに
最後の授業が終わり、最後の教室を見納めしようと教室を覗くと、授業が終わったにも関わらず1人の学生さんが残って問題を解いていました。異国の地で頑張って勉強をしている姿に、心を打たれました。私も頑張らなきゃと、その姿を見て思ったのです。
このアルバイトを通じて、教えることの楽しさを学びました。今は、最初の募集先の担当さんに紹介をしていただき、最初に始めた日本語学校とは別の日本語学校で数学を教えています。今度はタイとベトナムと中国人の留学生が生徒さんです。
ここで経験した出来事により、日頃先生がどのように感じているのかを感じることができました。その日にどのような授業をするか、時には数時間かけて用意をするのですが、とても充実しています。
皆さんも、ちょっとでも気になることを見つけたら、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
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