• 学業
  • 2014/01/06

必修科目ばかりで教養科目の選択は一苦労!~理系学部の科目選び~

理系は好きな科目を選択するのが難しい!

教養科目は必修科目と違って、自分の興味・関心の向く科目を自由に選択することができるのが魅力の一つだと思いますが、理系学部の場合は必修科目の授業や実験などで忙しく、好きな授業を選択することもなかなか難しいようです。では理系の人たちにとっては、教養科目の授業はどのような位置づけなのでしょうか?

1. ほぼ必修科目で埋まる!

【倫理】
一般教養科目以外はすべて必修科目で、いつ講義を入れるとか考えるような余裕はなくここに入れるしか無理という履修の仕方しかなかった。同じ大学の文系の友人に話を聞くと、週1で休みがあり色々選択もできたということでした。理系にももう少し選択できる余裕がほしいと思いました。
(中央大学 理工学部応用化学科 1年生 / 男性)
【美術論】
どうしてもとりたかったマスメディア論の授業が、長引く実験の授業の直後のコマで、とることができなかった。
(東京大学 前期教養学部理科三類 1年生 / 女性)
【はじめてのロシア語】
一般教養科目を決めるとき、自分の興味よりもまずは必修科目の空き時間という枠の中から決めなければならなかったが、逆に言えば数ある中からあらかじめ候補が絞られていたのでよかったのではないかと思う。確かにやや自分の興味とは離れているものもあるが、自分の視野を広げるためのものだと思えばそこまで興味がわかないということもない。
(慶應義塾大学 理工学部電子工学科 2年生 / 男性)

理系は、必修の授業が多いためそもそも教養科目を入れられるコマも限られています。そのため文系に比べてかなり選択の自由は狭められてしまうようです。また実験だと時間通りに終わらなかったりするため、直後のコマは授業を入れられなかったりと、制約は大きいようです。しかし見方によっては選択肢が限られるから選ぶのが楽だという考え方もできそうです。

2. 余裕がない!

【ドイツ語初級演習】
必修だけで冬学期が13コマ埋まり、その予習復習を鑑みると、予習が必要な一般教養科目をとるのは至難だと感じたため、楽タンを選ぶしかなかった。
(東京大学 教養学部理科二類 1年生 / 男性)
【総合教育セミナー 理系のための日本語教室】
学部1年生のときは特に,ほとんど必修科目だったので有無を言わさず数学・物理・化学・生物を広く勉強しなければならず,しかもどの科目も難しくて忙しい日々でした.そんな中わずかな一般教養科目の枠で「大変だけどためになる授業」を取る気にはなかなかなれず,なるべく楽な科目を探した覚えがあります.しかし,そんな中一科目だけ苦労をして取った一般教養のプレゼンと小論の授業は今でも役に立つほどためになりました.
(慶應義塾大学 理工学部機械工学科 修士1年生 / 女性)

必修科目が多いうえに、予習や復習などの勉強も必要になってくるため、なかなか教養科目にまで手が廻らず、自分の興味が向く科目というよりも、単位が楽にとれる科目を優先して選ぶことになってしまいがちのようです。しかしそんな中で苦労して取った科目が後になって役に立つということもあるようです。大変な授業だと負担は伴うでしょうが、「これぞ!」と思う授業は頑張って履修してみるのもよいかもしれません。

3. 取りたくない授業も必須?!

【教育心理学】
物性科学、電磁気学、高等な数学・・・土木で計画学を専攻する私にはほとんどかかわりの無い学問を専攻することは苦痛でした。特に、専門がすでに心で定まっていたため受講は単なる作業でしかありません。
(東京大学大学院 工学系研究科社会基盤学専攻 修士1年生 / 男性)
【心理学】
実験はなんで、専門以外の実験をするのだろうと思っていました。
(慶應義塾大学 理工学部機械工学科 2年生 / 男性)
【倫理学Ⅰ 佐藤真之】
文学部のように40単位分自分で考える必要がなかったので楽だった。が、興味のない科目も絶対受けなければならないので苦痛となることもあった。
(慶應義塾大学 理工学部応用化学科 4年生 / 女性)

必修科目の多さゆえに、自分の専門と関係のない授業や、興味のもてない授業も取らなければならない、ということもあるようです。そういう授業に対しては、なかなかモチベーションも上がらないので、大変ですよね。しかし選択の自由がほとんどないということは、自分で決めなくてよいということなので、自分で色々時間割を組み立てるのが面倒だという人にとってはよいかもしれません。

まとめ

以上、理系学部の授業の履修がどういったものなのか、紹介してきました。理系のハードさに、文系の方は驚いたのではないでしょうか?理系は、必修科目が多いうえに実験まで入ってしまうため、教養科目の選択の幅はかなり狭まってしまうということでした。そのため、自分の好きな科目を履修するのも至難の業です。また必修科目の勉強が大変なため、教養科目は楽なものを選ぶしかない、という現実があるようです。しかし選択の幅が狭いことが逆に楽だと考える人もいましたので、この状況をどう捉えるかは人それぞれということでしょうか。理系の皆さんは、今後の履修選びの参考にしてみて下さいね。

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調査期間: 2013/10/18~2013/10/25 
調査方法: WEBアンケート 
調査対象: 現役大学生302人 
性別内訳: 男性(47%)女性(53%) 
学年別内訳: 1年生(46%)2年生(22%)3年生(12%)4年生(14%)修士1年(3%)修士2年(3%) 
  • 記事執筆:Dolce 
    勉強嫌いなのに法曹を目指している法学部生です。
    スイーツやパンの食べ歩きが趣味ですが、栄養が偏りがちなのが、悩みの種です。