- バイトあれこれ
- 2025/03/11

「答えのない学び」に寄り添う。一橋大生が探究メンターで見つけた、やりがいのカタチ
探究メンターインタビュー:一橋大生が語る、生徒に寄り添う「伴走者」という役割
「探究学習」は、生徒が自ら問いを立て、答えのない学びを深めていく、これからの教育の中心となる科目です。しかし、何から始めたらいいか分からず、立ち止まってしまう生徒も少なくありません。
今回は、探究メンターとして活躍されている谷口さん(一橋大学在籍)に、ご自身の学びから探究メンターの仕事、そして生徒との向き合い方についてお話を伺いました。
スポーツ社会学と探究メンターの共通点
まず、谷口さんが大学で学ばれていることについて教えてください。
一橋大学社会学部で、スポーツ社会学を専攻しています。社会におけるスポーツのあり方、特にナショナリズムや歴史との関係などを研究する学問です。
現在は「日本サッカーの人気」について研究しています。なぜ12〜13年前をピークに、サッカー熱が下がってきたのか。ニュース記事や文献から考察を深めています。
この研究で培った「答えのない問いを自分自身で探究する力」は、探究メンターとして生徒をサポートする上で大きな強みになっています。
2022年の4月から始めました。t‐newsメールマガジンで紹介されているのを見て応募し、採用されたのがきっかけです。
探究メンターに応募された際、どのようなイメージを持っていましたか?
正直なところ、具体的なイメージは湧いていなかったんです。文字通り「探究をサポートする大学生」くらいの認識でした。
ただ、探究活動自体には馴染みがありました。通っていた高校がSSH(スーパーサイエンスハイスクール)だったので、教科書がない中で、クラスメイトと用水路で水車を作って実験するなど、探究活動を経験していたからです。
でも、私たちには大学生のサポートはいませんでした。だから、大学生がメンターとして関わる探究プログラムがどんなものなのかは想像がつかなくて。個人的には、直接話せなくても、テキストで探究のサポートがもらえたら嬉しいだろうなとは思っていましたね。
生徒の「伴走者」として、答えのない旅をサポート
常に「生徒と共に歩む、伴走者」であることを意識しています。
探究学習には「正しい答え」がありません。だからこそ、私たちの役割は、様々な考え方や視点を生徒に提示すること。私たちの意見はあくまでヒントであって、決して答えを押し付けてはいけないと考えています。
探究が進まない生徒さんに対しては、抽象的な質問から始め、徐々に「はい」「いいえ」で答えられるような具体的な質問に変えて、生徒さん自身の考えを引き出すように工夫しています。
オンラインでのサポートが多いと聞きます。オンラインならではのこだわりはありますか?
オンラインだと、画面越しでしか感情が伝えられないのが難しい点です。なので、リアクションをオーバーにしたり、声のトーンを少し高めにしたり、表情に気をつけるようにしています。
また、探究メンターとして生徒と関われる時間はとても短いので、その中でいかに信頼関係を築けるかを常に考えています。生徒の探究テーマに近い雑談を挟んだり、会話が途切れないよう意識しています。生徒が「メンターと話すと楽しいな」と、探究にポジティブな気持ちを持ってくれたら嬉しいです。
「点」と「点」をつなげ、生徒の将来をサポート
ご自身の経験を活かせているな、と思う場面はありますか。
小さい頃からクイズが好きで、色々なことに興味を持つタイプだったので、生徒さんの話を聞いて、別の考え方を提示できた時に「活かせているな」と感じます。まるで、点と点をつなげて線にするような感覚です。
プログラムを通して、印象に残っている生徒さんはいますか?
印象に残っているのは、1年間サポートした生徒さんのことです。 「家を循環させたい」という壮大なテーマで始めたその生徒さんと、何に興味があるのか、具体的に何をしたいのかを一緒に探っていきました。結果的に「水を循環させるには」というテーマに決まり、自ら企業にアポイントを取ってインタビューするなど、積極的に活動していました。
最終的に「大学でも水循環を学びたい」と話してくれた時は、自分のサポートが生徒さんの将来につながったと感じ、とても嬉しかったです。
探究が育む「知る楽しさ」と未来への好奇心
今後、生徒さんたちにどのような変化が起きたら嬉しいですか?
探究活動を通して、「知る」ことの楽しさを少しでも感じてほしいです。
日々の生活の中で、様々な情報にアンテナを高く張り、自分の中から生まれる気づきや疑問を大切にしてほしいと思っています。探究は授業の一つなので、やる気が出ない生徒さんもいるかもしれませんが、ほんの少しでも前向きな気持ちになってくれたら嬉しいですね。
最後に、谷口さんご自身の今後の目標を教えてください。
私にとって、探究メンターになったことは大学生活の大きなターニングポイントでした。遠く離れた場所の高校生と出会い、探究のお手伝いができたことは貴重な経験です。
大学卒業後はIT業界で働くのですが、オンラインで全国の生徒と繋がった探究メンターの経験が、就職を決める上でも大きな後押しとなりました。
今後、地方の学校でもIT環境がもっと広がり、全国の大学生がオンラインで探究サポートができる機会が増えていけばいいなと思っています。
探究メンターとして、あなたの「好き」を活かしてみませんか?
谷口さんのインタビュー、いかがでしたか?
探究メンターの仕事は、あなたの専攻や経験を活かし、生徒一人ひとりの可能性を広げる、やりがいのある仕事です。オンラインで全国の生徒と出会えるのも、大きな魅力です。
ご興味をお持ちいただけた方は、ぜひ下記から詳細をご覧ください。あなたからのご応募をお待ちしています!
探究メンターの募集要項
- ◎勤務地
オンラインのため勤務場所は問いません!全国どこからでもOK
※一部、学校実施のプログラムもあります。
◎勤務時間
週1・1時間から勤務OK!
レギュラーシフト無し!
※毎月公開される勤務案件に対して、ご自身の都合に合わせて勤務が可能です。
◎給与
・時給1,530円~
※交通費全額支給
※昇給あり- ◎応募条件
- ・4月時点で大学もしくは大学院に所属している方