- バイトあれこれ
- 2025/08/18

「わからなくても、いい」。教育心理学を学ぶ東大生が語る、生徒への寄り添い方
今回のインタビューでは、学習メンターとして3つの学校で勤務し、現在はチームリーダーを務める蓮見さん(東京大学3年生)に、学習メンターとして意識していることや、今後の展望をお聞きしました。
「教育」への想いが、学習メンターの原点
まずは、蓮見さんの大学での学びについて教えてください。
大学では、教育心理学や臨床心理学を学んでいます。大学卒業後は、公認心理師や臨床心理士の資格取得を目指す予定です。
また、教育系サークルに所属し、「学校という場所で生徒が意見を言いやすくするにはどうしたらいいか」をテーマに、記事の執筆やイベント企画を行っていました。
学習メンターを始めたきっかけは、やはり「教育」を学んでいることですか?
当時はまだ教育を専門としていませんでしたが、「勉強を教えてみたい」という思いはありました。それに、私自身が高校時代に塾や家庭教師を利用していなかったので、そうしたサポートを受けていない子どもたちの支援をしたいという思いもあり、学習メンターを始めました。
実際に働いてみて、イメージは変わりましたか?
「生徒が静かに勉強している自習室の運営」というイメージでしたが、実際は学校ごとに大きく異なり、想像以上の多様性があると感じました。中学生が対象の学校では、学習指導だけでなく、学習習慣や生徒の価値観も重視しています。
科学的根拠に基づいた指導と、生徒への寄り添い
様々な学校で勤務する中で、こだわっていることはありますか?
自分の経験を「相対化」することです。自分の成功体験をそのまま生徒に押し付けるのは、生徒が苦しくなる原因になるかもしれません。
そのため、まずは生徒さんの話を聞いて、何に困っていて、何を必要としているのかを把握するようにしています。その上で、大学で学んでいる教育心理学の「科学的な事実」も伝え、生徒さんと一緒に最適な学習方法を話し合っています。
ご自身の経験が生徒の役に立ったと感じたエピソードはありますか?
英単語の学習法を教えた時です。私は単語帳をひたすら繰り返すタイプでしたが、教育心理学では、イメージや語源、音読など、様々な手段を組み合わせる方が覚えやすいと言われています。自分の成功体験だけでなく、そうした科学的な事実も伝えたら、生徒さんが喜んでくれました。
生徒さんの成長を感じたエピソードはありますか?
「地理は暗記科目じゃなくて理屈の科目だよ」と教えていた中学1年生の生徒さんが、初めての中間テストで学年6位を取ったことです。
その生徒さんは、単語の穴埋めプリントをただ進めているだけだったので、「なぜ人為的国境が引かれたと思う?」といった質問をすることで、暗記ではなく深い理解に繋がるよう指導しました。すると、楽しそうに話を聞いてくれるようになり、結果にも結びつきました。
「教える-教えられる」ではない、新しい関係性
塾と学習メンタープログラムの違いはどんなところにあると思いますか?
2つ違いがあると思います。
1つ目は、学校生活の一部であることです。学習メンタープログラムは学校の中で行われるので、学校で学んだことを学習メンターで活かし、その逆も可能です。
もう1つは、「教える-教えられる」という関係にとらわれないことです。学習メンターでは、雑談もするし、相談にも乗ります。生徒さんと一緒に問題を解いたり、生徒さんに教えてもらいながら進めることもあります。「教え合う」という相互作用が起こりやすいのが、学習メンターの魅力です。
「安心感」を与えられるメンターに
今後なりたいメンター像を教えてください。
先生、生徒、メンター、すべての人にとって「安心感」を与えられるようなメンターになりたいです。
先生方には、生徒の様子をこまめに伝えて不安を払拭し、生徒さんには「ここに来れば問題が解決する」と思ってもらいたい。そして、一緒に働くメンターにも「ここで活躍できている」と実感してもらえるようにしたいです。
最後に、学習メンターを通して、生徒さんにどのような変化が起きたら嬉しいですか?
「わからなくてもいい」と思えるようになってほしいです。これは「分からないままでいい」という意味ではありません。
勉強で重要なのは、「自分がどこまで分かっていて、どこから分からないのか」を把握することです。中学受験を経験した生徒さんの中には、「分からないことが恥ずかしい」と思っている子もいます。そうした生徒さんが「ここが分からない」と気軽に打ち明けられる場にしたいです。
「わからなかったけれど、わかるようになった」という経験を積み重ねることで、「今はわからなくても、きっとわかるようになる」という自分自身への信頼を育んでほしいです。
あなたの「経験」が生徒の未来を拓く
蓮見さんのインタビュー、いかがでしたか?
学習メンターの仕事は、あなたの経験や知識を活かし、生徒一人ひとりの「人生の先輩」として、その可能性を広げるやりがいのある仕事です。空いた時間を有効活用できるのも大きな魅力です。
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