- バイトあれこれ
- 2024/06/07

【東大院生が語る】「会いにいけるメンター」になるための3つの秘訣
【東大院生インタビュー】「会いにいけるメンター」になる秘訣
今回は、東京大学大学院でアルツハイマー病の研究に励む栗山摩衣さんにインタビューしました。6年間学習メンターを続けてきた経験や、生徒さんとの心温まるエピソード、そして今後の展望についてお聞きします。
アルツハイマー病の根本治療を目指す創薬研究
大学院では何を学んでいるのでしょうか。
今治せない病気を治せるようにしたい、という思いから、アルツハイマー病の創薬研究をしています。特に、『光酸素化法』という、光で活性化する触媒を使った新しい技術で、アルツハイマー病の原因とされるタンパク質を除去する効果を調べています。
現在、アルツハイマー病の薬は、病気の進行を遅らせることしかできません。しかし、私は病気を『治す』ことを目指し、基礎研究で根本的な治療法にアプローチしたいと考えています。
6年目のベテランメンターとして活躍
とても興味深い研究をされているんですね!学習メンターはどのくらいされているのでしょうか。
学部1年から始めたので、今年で6年目。メンターマネージャーとして活動しています。
現在の担当校は神奈川にある中高一貫の共学校です。
現場でのメンター業務も行っていますが、同時にメンター採用に関わるプロジェクトスタッフとしても活動しています。
添削講座で生徒の合格をサポート
また、メンターとしての活動の一つとして、推薦入試を目指す生徒向けの添削講座も担当しています。生徒4人に対してメンター1人がつき、全10回の講座で志望理由書の添削を行っています。研究のない土曜日に参加しやすく、この講座は3年間継続して担当しています。
生徒から学ぶことの多さに気づく
メンターとして働いてみて、何か感じたことはありますか。
働く前は、メンターは生徒に一方的に『教えること』だと思っていました。しかし、実際に働いてみると、教えること以上に生徒さんから学ぶことがたくさんあると感じました。生徒さんからパワーをもらえる、素敵な仕事です。
例えば『生徒のひたむきさ』は学びのひとつです。
高校生なのに将来の夢を真剣に考え、『こうしたい!』とイキイキと話してくれる生徒さんが多いんです。彼らの情熱に触れると、自分も初心に帰り『今目の前のことに同じくらいの熱量で取り組めているか?』と自問自答し、身が引き締まります。また、教科指導だけではなく、勉強のやり方・工夫の仕方や、進路に悩んだ経験とかうまくいかなかったこと、教科書に載っていない知識以外のことを教えられる点も、メンターの良いところですね。

生徒の成長を促す3つの秘訣
確かに、これからの将来に向かって輝いている中高生と触れあうことで自分を省みることもできますね。そんな栗山さんが、普段の勤務で大切にしていることはありますか?
大きく3つあります。
①傾聴すること
勝手な決めつけや、「こっちの方が知識がある」みたいな気持ちになってしまうこともあるかもしれないけれど、生徒さんを否定せずに話を聞いてあげることで、メンターと生徒の間で心理的安全性を保つことができます。
②生徒自身が気づいていない成長ポイントに気づくこと
『一つできないと自分はダメだ』と思い込んでしまいがちな生徒に、少しでも『私にもできるかも』と思ってもらえるようなヒントを与えます。話すことで、生徒が前向きな気持ちになれるようサポートします。
③一人ひとりの成長を言葉にすること
よく来てくれる生徒さんには、一人ひとりカルテのようなものを作って記録していました。内容としては、勉強の取り組みについて(例えば、今日は平方完成が理解ができるようになった!など)だけでなく、生徒の趣味、部活、ハマっていることなど生徒自身のこともメモしていました。曜日が変わるとメンターも変わるので、「こないだも言ったのに〜」という状況にならないよう、メンター同士でしっかり引き継ぎ、共有するためにも丁寧なカルテを心がけていました。
「あのメンターに会いたい」がやりがいに
素敵ですね。これまでの活動で思い出に残っていることはありますか?
最も印象的なのは、「栗山さんがいるから、学校に来ました」と言ってもらえたことです。
大学に合格して自由登校になった生徒さんが、わざわざ会いに来てくれた時は本当に嬉しかったですね。他にも、『テストの結果を一番最初に伝えたかったんだ』と報告してくれた生徒さんもいて、メンターとしての価値を感じてもらえているのだと、大きなやりがいを感じました。
私、いろんな学校での勤務を経験したことがあって(笑)
東京都内の20校以上の学校に勤務に行っていた時があるんです。その時はたくさんの生徒さんと出会いました。
メンターへの参加が強制されていた学校での思い出です。
最初は帰りたそうにしていた中学2年生の男の子がいました。彼が少しでもできたことを見つけて『今、できてるじゃん!』と褒め続けたんです。すると、プログラムの終わりには『次のプリントください!』と自主的に勉強に取り組むように。自分で限界を決めてしまっている生徒に『まだできる』と思ってもらうことで、自走できるようになるんだと実感しました。
この経験から、「あのメンターに会いたいから自習室に行こうかな」と思ってもらえるような「会いにいけるメンター」を目指しています。
生徒との接点を生み出す「質問箱」
「会いにいけるメンター」すごく素敵ですね!そのために取り組んでいたことも教えていただきたいのですが...!
生徒さんとの接点を作りたいなと考えていました。
「会いにいけるメンター」になるために、まずきっかけが必要だなと。
生徒さんとの接点を作るため、先生方と協力して『質問箱』を設置しました。メンターの業務は自習室でのやり取りが中心ですが、自習室に来ていない時間でもメンターと関われるようにと考えたからです。
生徒さんから『どうやってノートを取ればいい?』『眠くならないようにするには?』といった質問を募集し、回答を掲示板に貼り出しました。この取り組みは、メンター同士の振り返りノートからの提案で実現したものです。結果として、メンターと生徒さんの関係性を深めるきっかけとなり、安心して自習室に来てくれるようになりました。
また、質問箱には勉強に関する質問だけでなく、「どうして髪がサラサラなんですか?」といったユニークな質問も届き、勉強以外のコミュニケーションにもつながりました(笑)。

6年間の集大成!「学習メンターのブランド化」へ
ありがとうございます。メンターから提案した試作によって、生徒さんとのつながりがとても強固になっていったんですね。最後に、栗山さんの今後の目標を教えてください。
私の目標は、学習メンターのブランド化です。コロナ禍で希薄になったメンター同士の繋がりを再構築するため、そして事業拡大に伴う質の維持のため、マニュアルを超えた共通の行動指針(クレド)を考案しました。
スターバックスやディズニーのように、『大学生になったらメンターをやりたい』と思ってもらえるような憧れの存在にしたいんです。メンター全員が同じマインドで生徒さんと向き合えれば、その熱意は必ず伝わります。学習メンターの世界観を確立し、それに共感してくれる仲間を増やしていくことが目標です。
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いかがでしたか?
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◎募集職種:学習メンター
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